減少傾向が続いていた出生率が3年連続で増加した。2005年に1.26と過去最低だった合計特殊出生率が2008年は1.37になったというのだ。少子化が進む日本としては吉報ではあるが、この出生率の増加を手放しに喜べない実情がある。
このデータの気になる点をいくつか挙げてみると、調査期間が2008年までとなっていることだ。昨年はうるう年であったため、1日分が加算されたことに加え、昨年後半からの景気後退の影響がこの中には含まれていない。こうした事実に対して「世の中の景気と(中略)2〜3年ずれるような気がしますので再来年くらいに恐ろしい数値がでそうです」(みかん箱デスク)という指摘もある。また、出産期の女性数が減っているため、合計特殊出生率の母数が減少しているという事実も考慮しなければならない。
結局、出生率は上がっても少子化は進んでいるという状況なのだ。『どうなってるの!』のブロガーが「これまでの出生率の低下とあわせて、悠長に検討する余裕は日本にはないと思う」と指摘するように、このままのペースで行けば、国を支える人口に深刻な影響が及ぶことは明らか。国もさまざまな子育て支援策を検討しているようだが、『旅人の日常〜子育て日記〜』のブロガーが「出生率の上昇は『少子化対策』の効果だとは全く思えませんね」と述べるように、国民にはその明確な効果も、将来へのビジョンも残念ながら見えてこない。出生率の増加に変化が見られた今こそ、国民が納得できるような少子化対策の指針を打ち出し、子どもを産み、育てやすい社会環境作りに迅速に取り組む時期ではないだろうか。
(ひろ)
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